「タンニンって何?」「テロワールって聞いたことあるけど意味がわからない」——ワインの話題になると、こういった専門用語が飛び交いますよね。
ミシュラン星付きレストランで働いてきたソムリエとして、私はお客様からよく「ワイン用語がわからなくて恥ずかしい」という声を聞きます。でも大丈夫。20個のワイン用語を覚えれば、ソムリエとの会話も怖くなくなります。
接待・デート・食事会で使えるワイン用語を、わかりやすく解説します。
【基礎編】まず覚えたいワイン用語10選
①タンニン(Tannin)
赤ワインに含まれる渋み成分。ブドウの皮・種・茎に含まれるポリフェノールの一種です。タンニンが多いワインは「重い」「力強い」と表現されます。肉料理との相性が良いのはタンニンが肉の脂肪分を分解するから。「この赤ワイン、タンニンがしっかりしていますね」と言えると一気にプロっぽく聞こえます。
②テロワール(Terroir)
フランス語で「土壌・土地」という意味。土壌、気候、地形など、ワインの個性を決める環境要因の総称です。「このワインはテロワールが感じられる」と言えば、その土地の個性が出ている複雑なワインだということ。
③アペラシオン(Appellation)
ワインの産地を表すフランス語。フランスでは「AOC(アペラシオン・ドリジーヌ・コントロレ)」という厳格な産地規制があります。ラベルに記載されている産地名のことと覚えておけばOKです。
④ヴィンテージ(Vintage)
ブドウが収穫された年のこと。ラベルに記載されている西暦がヴィンテージです。ヴィンテージによってその年の気候が異なるため、同じワインでも年によって味が変わります。「2018年は良いヴィンテージ」などと使います。
⑤ドメーヌ(Domaine)
フランス・ブルゴーニュで自社畑のブドウを栽培し、醸造・瓶詰めまで一貫して行う生産者のこと。「シャトー」はボルドーでの呼び方で、同じ意味合いです。
⑥フルボディ(Full Body)
ワインの「コク」や「重さ」を表す表現。アルコール度数が高く、タンニンや酸味が豊かで飲みごたえのあるワインを「フルボディ」と言います。カベルネ・ソーヴィニョンやシラーが代表例です。軽いワインは「ライトボディ」と言います。
⑦アロマ(Aroma)とブーケ(Bouquet)
アロマはブドウ自体の果実的な香り。ブーケは発酵・熟成によって生まれる複雑な香りのことを指します。若いワインはアロマが強く、熟成したワインはブーケが豊かになります。
⑧辛口・甘口
残糖量(ワイン中に残る糖分)によって決まります。発酵でほぼすべての糖分がアルコールに変わると「辛口」、糖分が残ると「甘口」になります。日本のレストランでは「辛口白ワインを一本」という表現がよく使われます。
⑨シャトー(Château)
フランス語で「城」の意味。ボルドーでは自社畑を持つワイン生産者の称号として使われます。「シャトー・マルゴー」「シャトー・ラフィット」など、格付けワインには「シャトー」の名がつくものが多いです。
⑩クリュ(Cru)
フランス語で「育つ場所」という意味から転じて、特定の畑やその畑のワインを指します。「プルミエ・クリュ(1級畑)」「グラン・クリュ(特級畑)」などランク付けに使われます。
【実践編】会話で使えるワイン用語10選
⑪デキャンタージュ(Decanting)
ワインをデキャンタ(ガラス容器)に移し替える作業のこと。若い赤ワインを空気に触れさせて味をほぐしたり、古いワインの澱(おり)を取り除く目的で行います。接待でソムリエが「デキャンタージュしましょうか?」と聞いてきたら「お願いします」と答えるとスマートです。
⑫スワリング(Swirling)
グラスを回す動作のこと。ワインを空気に触れさせることで、香りを引き出す効果があります。テイスティングの際に必ず行う動作で、小さくグラスの底を回すようにするのがポイントです。
⑬ルージュ(Rouge)・ブラン(Blanc)・ロゼ(Rosé)
フランス語で赤・白・ロゼのこと。フランスのワインリストではこの表記が使われます。「アン・ヴェール・ド・ルージュ、シルヴプレ(赤ワインを一杯ください)」と言えると一気におしゃれです。
⑭ミレジム(Millésime)
ヴィンテージと同じ意味のフランス語。特にシャンパーニュで、良い年のブドウだけを使って作る「ミレジムシャンパーニュ」という言葉でよく使われます。
⑮ブリュット(Brut)
スパークリングワインの糖度区分で「辛口」を意味します。モエ・エ・シャンドン ブリュットなど、シャンパンのラベルによく見られる表記。「ブリュット」と書いてあれば辛口スパークリングと覚えておけばOKです。
⑯フィニッシュ(Finish)・余韻
ワインを飲み込んだ後に口の中に残る風味のこと。「余韻が長い」というのは高品質なワインの証拠。「このワイン、余韻が長いですね」と言えると通に聞こえます。
⑰ミネラリティ(Minerality)
ワインに感じる石や土のような無機質な風味のこと。特にシャブリや甲州ワインに多く見られる特徴です。「ミネラル感がある白ワイン」と言うと、スッキリとした引き締まった味わいのものを指します。
⑱レゼルバ(Reserva)
スペイン語で「熟成」の意味。スペインやイタリアのワインで、法律で定められた期間以上熟成させたワインに付けられる称号。「レゼルバ」と書いてあると、一般的に通常ラインより高品質です。
⑲ブレンド(Blend)
複数の品種や産地のワインを混ぜて作ること。カベルネ・ソーヴィニョンとメルローのブレンドはボルドースタイルの定番。「これはブレンドですか、それとも単一品種ですか?」と聞けるとかなりの通です。
⑳テイスティング(Tasting)
ワインの外観・香り・味わいを系統的に評価すること。レストランでソムリエからグラスを差し出されたとき、少量飲んで「いいですね」と言えば確認の合図。これが「テイスティング」です。
まとめ:ワイン用語は「使いながら」覚える
今回ご紹介した20語をまとめます。
| 用語 | ひとことで言うと |
|---|---|
| タンニン | 赤ワインの渋み成分 |
| テロワール | 土地・環境の個性 |
| ヴィンテージ | 収穫年 |
| フルボディ | 重くてコクのある味わい |
| デキャンタージュ | 空気に触れさせる作業 |
| スワリング | グラスを回す動作 |
| ブリュット | 辛口スパークリング |
| フィニッシュ | 飲んだ後に残る風味 |
| ミネラリティ | 石・土のような風味 |
| テイスティング | ワインを評価する行為 |
ワイン用語は、実際にワインを飲みながら使うと一番早く身につきます。今日紹介した用語を、次のワインの席で一つでも使ってみてください。
「このワイン、タンニンがしっかりしていますね」「余韻が長いですね」——たったこれだけで、ワインの席での印象が変わります。
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